sasaki-face2
「うつ病になってよかった」
by ささき みつお(弁護士)




-※ ● ※死にたい衝動-※ ● ※



「俺が求めていたものは、まさにこれだ! おい、悪いけどこれもらっていくよ」


数年前、福音伝道の目的で、大阪にいる知人のH氏宅に
新約聖書と私の書いた文書などをまとめて郵送しました。


佐々木うつ聖書
H氏は後で読もうと思って自分の机の上に置いておいたのですが、
彼の家に泊まっていた俳優の竹脇無我さんがそれを見つけ、
むさぼるように読んで東京に持ち帰ってしまったそうです。
 
無我さんは当時、うつ病との壮絶な闘いの中にありました。

ホテルに一人で泊まるとすぐに死にたくなるので、
大阪で公演する時はいつもH氏宅に泊めてもらっていたのです。
 

「そのころ、僕の頭の中は『死にたい衝動』で埋め尽くされていた。

ビールを飲んでいても、道を歩いていても、人と話していても、
何をやっていても、とにかく死にたい。

お前は生きてちゃいけない、と何かが絶えず僕を呼ぶ」。
『凄絶な生還、うつ病になってよかった』(マキノ出版)に、
無我さんはこう書いています。















-※ ● ※青山学院高等部在学中に映画デビュー-※ ● ※
 


以来、映画、テレビ、舞台で、人気俳優として
華々しい活躍を続けてきた無我さんは、
ある時からうつ病にかかり、八年間の地獄の日々を体験することになりました。

心の風邪を治すには
 うつ病は、「心の風邪」といわれるほど一般的になってきました。



日本人の九割は「うつ的症状」を持っているともいわれています。

気分がいつも重苦しい、体が慢性的にだるい、よく眠れない、
何もやる気が起こらない、だれにも会いたくない……。

こんな症状が長い間続いたら、あなたは心の風邪にかかっています。
 


佐々木うつ2

うつ病から抜け出すには、四つの方法があります。

第一に、十分に休養する。

第二に、精神科医の診断を受け、自分に合う抗うつ剤を服用する。

第三に、治りたい、治したいという強い意志を持ち続ける。

第四に、自分だけで頑張らないで、周囲の人たちに支えてもらう。
 
自分のうつはもう治らないのではないか、
役立たずで人の重荷になるだけのダメ人間だ。

そんな思いが高じると、強度の自殺衝動に駆られていきます。
 
「死ぬ勇気なんかない方がいい。
どんなにつらくても、みっともなくても、生きていさえすれば、うつ病は治る。
そして違う世界を見ることができる」。

テレビや週刊誌で無我さんは、
「絶対に死んではいけない。とにかく生き抜くんだ!」と繰り返し語っています。













-※ ● ※うつ病になってよかった-※ ● ※




 
神を信じていても、うつ病にかかることがあります。
まじめで熱心なクリスチャンほど
良心的で多くの問題を抱え込んでしまいますから、
うつ病になる確率は高いのではないでしょうか。

「愛は傷つく」とマザー・テレサはいいましたが、
人を愛すれば愛するほど自分の心は傷つくものです。

「傷つかないような愛は、本物の愛ではない」ともいえます。

愛によって最も傷ついた人、それは私たちのために十字架にまでかかられたイエスです。


佐々木うつステンドグラス
 
「我太平洋の架け橋とならん」と、世界平和のために尽力した新渡戸稲造氏も、
長い間うつ病で苦しみました。

しかし、うつ病を克服した後、
新渡戸氏は国際連盟事務局次長として活躍するなど、各方面でさらに精力的に働き続けました。
 
クリスチャンがうつ病から抜け出すための、四つの処方箋が聖書に書かれています。
 

第一に、「わたしはいのちである」といわれたイエスとあなたとの二人だけの時間を
できるだけたくさん持つ。

第二に、心の薬である聖書の神のことばを毎日服用する。

第三に、イエスの打ち傷によって自分のうつ病はすでにいやされたことを心から信じて、
それを口で告白する。

第四に、聖霊に満たされるように熱心に祈り、クリスチャンの友達にも祈ってもらう。
 



「ふさぎ込んで酒浸りの日々を送るうちに、
顔にとげのある竜に似た『怪物』が私の頭の中に入ってきて、
毎朝起きると襲ってくるようになったんです」と、無我さんは訴えています。

「おまえはもう治らない。生きる資格はない。今すぐ死んでしまえ!」と、
うつ病で弱っている人の心に悪霊がささやくのです。

でも、あなたの心が神のことばと聖霊に満たされているなら、
悪霊を追い払うことができます。



佐々木うつ1
  
クリスチャンの兄・竹脇義果さんは、弟・無我さんの霊の救いと
心のいやしのために毎日祈ってきました。

本人が意識していなくても、無我さんを本当にいやしてくださった方は、
すべての病のいやし主、イエス・キリストなのです。

ですから、私が知人に送った聖書や福音文書を見つけ、むさぼるように読んだのでしょう。

「うつ病が治れば、前よりもっと元気になる。
違う世界が見えて世界が広がる。
自分のやりたい役のイメージがはっきりしてきて、それを目指していこうという気になれた」。

人々の目を意識して無理に背伸びをしてきた無我さんは、
「あるがままの『等身大』の自分」で生きられるようになりました。

「うつ病になって本当によかった」と喜んでいます。

あなたを永遠の愛をもって愛しておられるイエスは、
どんな病気やどんな苦しみをもあなたの益としてくださるのです。



雑誌「恵みの雨」連載(「どんな問題もプラスになる!」)