1.ラッパの祭り
毎年、9月か10月に、イスラエルの人たちは、ユダヤのお正月「ラッパの祭り」を行います。
「ラッパ」と言っても、金管楽器のラッパではありません。牡羊の角笛(ショファー)です。
この日、ユダヤ人たちは、シナゴーグで創世記22章を読んで、角笛を鳴らし ...
[聖書と映画 4]「レミーのおいしいレストラン」 ー料理こそが言葉ー
1. ラタトゥイユが引き出した記憶
舞台はフランスのパリ。主人公はフランス料理をこよなく愛するねずみレミー。このレミーの宝物は、天才シェフ・グストーのレシピ本でした。
「よい料理とは、舌で味わう音楽、鼻で楽しむ色彩。それは日常にあふれている。まわりを見渡せ ...
言葉が、私たちを包んでいる。
1.
何年も前、上野の美術館で、私は一つの絵画の前に立った。その絵には、大航海時代のヨーロッパの港が描かれていた。
人々の生き生きとした表情、港の喧騒、荷揚げの男の屈強な身体。エネルギーが絵からにじみ出ていた。
まるで港の空気や匂い、音、そして人々の命の鼓 ...
終活とキリスト教(後半)「死という究極の締切に向かって」牧師・関 智征さん
———福祉現場での同世代が亡くなる体験
私は大学を卒業した後、福祉分野で企画業務の仕事をしていました。
乳ガンや子宮頸がんの早期発見の啓発イベントの企画、がん患者さんのコミュニティ作り、障がい者の子供のミュージカルの企画などを担当してきました ...